食べるということ
脾なる者は土なり
中央を治め 常に四時を以て四蔵に長たり
各十八日もて寄治し 独りは時を主ることを得ざるなり
脾蔵なる者は 常に胃土の精を著むるなり
土なる者は 万物を生じて天地に法る
故に上下して頭足に至るも 時を主ることを得ざるなり
(source : 『黄帝内経素問 太陰陽明論篇』)
五行を季節に配当すると 春は木 夏は火 秋は金 冬は水となり「土」が余りますが
この「土」は夏の土用(長夏)を指すのではないかと以前ブログで書きました
鍼灸学校で使われている教科書にもそのように書いてあります
でも古典↑では次の季節になるまでの18日間を土用と定め「脾」が主ると書いており
引っかかりを感じていました
「土(つち)」は万物を生じ養います ですからある季節だけ働いているというものではありません
これは人間にとっても同じことなのではないのか・・・
人にとっての「土」は飲食物です
飲食物が「脾」によって正しく消化吸収されてこそ身体や精神の土台がつくられます
一日たりとも欠かすことの出来ない作業です
季節の間にある「土用」の考えは
一年を通して生命の根本を支える大切な「土(飲食物)」と「脾」の働きを認めつつ
季節の変わり目にはとくに養生せよという戒めなのかと感じています
このことは「飲食とはからだを養う作業」
という根本に立ち返るよいきっかけになる様な気がします
※脾の生理作用:飲食物の消化吸収、後天の根本・気血の源として働く など
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