頭痛と月経
頭痛を訴える患者さんに
月経の直前から数日あるいは排卵期に増悪する方が多くいらっしゃいます
毎月頭痛が起きるという方に生理の時期と関係しませんかと伺うと
「そういえば・・・」となるのです
西洋医学的にはこの時期 急激なエストロゲンというホルモンの減少と
同時にセロトニンという脳内物質の増加が認められています
東洋医学では頭痛の発生を外邪(寒・熱)によるものと
臓腑の機能失調(肝・脾・腎)による2つのパターンから考えています
とくに「肝」
正常なときはのびのびとして気血をめぐらせ 明るく前向きな感情をも主るのですが
ひとたび鬱滞すると熱を持ちながら上昇し頭部に症状を出現させます
この「肝」の働きは弱すぎても強すぎても感情や行動 体調に影響を与えるので
個人的には脳内物質との関わりを疑っています
治療法は例え「肝」に問題があったとしても必ずしも「肝」をいじる訳ではありません
なぜ「肝」がそのような動きをしているのか
その原因を問診や切診によって探り最も効果的な方法を選択します
このあたりが鍼灸治療の難しさであり醍醐味でもあるのです
痛みを止めるだけでない治療
東洋医学はそれを可能にするだけの歴史と力を持っています
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