誤りなき学習
片麻痺に対する治療の文献を読んでいると
「再建・強化したい神経路にのみ興奮を繰り返し伝えることが重要」の言葉
特定神経路への反復興奮伝導「誤りなき学習」が不可欠であるとのこと
例えばある2枚の顔写真と2枚の名前カードを示して記憶に関する実験を行うと
顔写真Aのあとに名前カードAとBを示し 「AですかBですか」という質問する方法では
顔写真Aと名前カードAのつながりばかりでなく 顔写真Aと名前カードBの記憶も強化される
一方ツꀀ 顔写真Aを示した後で名前カードAを示し
「Aですね」と再確認することを反復するとAの顔と名前の一致が強化される
これが「誤りなき学習」です(Baddeley 1994)
当たり前と言っては当たり前のこの方法ですが
片麻痺回復についても同じこと
麻痺がなければスムーズに的確な動きをする筋肉ですが
麻痺がある つまり自然な動きを忘れてしまったときには
目標とする動作をするためにどの筋肉を動かせばよいのか意識し
「認識しながら動かす」を繰り返すことが重要です
以前は新生することはないと言われていた神経細胞ですが
反復刺激を与えることで新たな可能性が見えつつあります
人の能力は未知数
損傷をうけたとしても
一部免れた神経と可能な限り早期のリハビリテーションで
機能回復を目指す方法が確立しつつあります
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