肝は血を受けて能く視 足は血を受けて能く歩む
掌は血を受けて能く握り 指は血を受けて能く摂る
(source : 『黄帝内経素問 五蔵生成篇』)
血(けつ)は
気と並んで生命活動に重要なものとされていて
血液というだけでなくその循環も含めた幅広い意味を持っています
気は目で捉えることができない一方で 血は具体的なためその発見は早かったようです
血は女性の月経 妊娠 出産と深く関わります
また手足の動きをスムーズに行ったり 精神活動を支える働きもします
その不足は髪や目、爪に影響します
たとえば不妊や月経不順 脱毛や頭痛を訴える方には
血を補ったり 血の流れをよくする治療法を選択することが多いですね
中国では産後「竜眼肉」という実を食べる習慣があるそうですが
これは竜眼肉のもつ補血作用の効果を期待していると考えられます
日本には「産後は目を使うな」という言葉がありますが
出産後は目を使わずに体の回復につとめよという意味です
血を多く消耗した産後にメールやゲームをし続けていると
体を滋養させるための血が「視るため」に使われ体の回復を遅らせてしまいます
おばあちゃんの小言の中に東洋医学の理論があったなんて
老馬の智用いるべし ですね!