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人生からの期待

ここで必要なのは

生きる意味について百八十度方向転換することだ

わたしたちが生きることからなにを期待するかではなく

むしろひたすら

生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題なのだ ということを学び

絶望している人間に伝えねばならない(source : 『夜と霧』)

 

 

悲惨な体験をしたひとびとが嫌がる言葉に

「神様は乗り越えられる試練を与える」

「そのつらい出来事にもきっと意味がある」があります

震災の直後はボランティアに行っていると

意外なようですがこのような言葉をかけられたという不満をよく聞きました

 

一方でフランクルは

つらい収容所生活を精神面で支えた妻が実はすでに亡くなっていたことを知っても

それでも「どんなときも人生には意味がある」と言い続けます

 

これはいったいどういうことなのか・・・

 

 

なぜ自分ばかりがこんなつらい目にあうのかと 人生を問いたくなりますが

そうではなくてこれこそが「人生からの問い」である

フランクルはこう続けます

「生きるとはつまり

生きることの問いに正しく答える義務

生きることが各人に課す課題を果たす義務

時々刻々の要請を充たす義務を引き受けることにほかならない」と・・

 

目前のつらいできごとはやはりつらいとしか言いようがない

とてもその意味なんて考えられない

でも与えられた「生きる意味」に到達するための通らなけらばならないできごとだと

振り返ることができたとき

はじめてそのつらいできごとと向き合い

自分の意志で意味をもたせることが可能になるのではないでしょうか

 

 

悪気なく 自覚なく

励ましの言葉がするどく受け手を傷つけることがあります

何度お盆を迎えても笑えない人がいるのです

でもいつか自ら向き合えるようになると信じて

静かにそばで見守ることこそが強いサポートになるのではと思います

 

 

 

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