暑気払い
酒は夏冬ともに 冷飲熱飲に宜しからず
温酒をのむべし 冷飲すれば脾胃を損ず
少飲む人も 冷飲すれば食気を停滞らしむ
凡酒をのむは
其温気をかりて 陽気を助け 食滞をめぐらさんがため也
冷飲すればこの益なし (source : 『貝原益軒 養生訓』)
暑気払いにビアガーデンへという方も多いと思います
でも本来の意味はちょっと違うようで
歳時記の本にも
「梅酒 香需散 桃葉湯 枇杷葉湯などを飲んで暑気を払うこと」とあり
薬をのんで暑気を払おうとすることだったようです
「夏月は伏陰内にあり 又表ひらきて酒毒肌に早くもれやすき故 少のんでは害なし」
と養生訓にあるように
少量の飲酒ならば夏には発散されるので害はないそうですが
冒頭の一文から考えると 大変残念ではありますが
冷たいビールを飲み続けることはおすすめできないようですね
さらに「酷暑の時は 極寒のときより 元氣へりやすし よく保養すべし」
とあり 続けて薬材の服用をすすめています
夏は陽気が極まり気分が外へと向かう季節ですが
一方で元氣が減りやすくよくよく保養の必要がある・・
酷暑の今
一時しのぎではない本来の暑気払いの意味を認めつつ
からだと心をいたわることができればと思います
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